2012年1月26日木曜日

コミタンのこと。



コミミズク(小耳木菟、Asio flammeus



フクロウの仲間で冬鳥。
体長は30cmちょっと。小さいし、かわいい顔をしている
けれど、れっきとした猛禽類。草原や湿原で獲物を狩ります


で、この個体は釧路市動物園でフリーフライトを担当している
コミタン。メス。
前にここを訪れた時、園長さんにごあいさつしました。
すると後ろで飼育員さんが
「気づいてない」「気づいてないよね」
って笑ってる。
へ?


と目の前におっかない顔してコミタンがじっとしてました。
気づかなかった。
そう、
コミタンはたいてい園長さんの机側の止まり木にいます。


別に一日園長をしているわけではなく、
ヒトに少しでも慣れさせるため。


湿原で生きていたコミタン(当時は名もないコミミズク)、
ある日(おそらく)民家の壁に激突して
動けなくなっているところを保護されました。
なんとか再び羽ばたけるように…と、フリーフライトで
リハビリ。猛禽類を飛ばすのは相当たいへんだったと思います。
でも、そのコミタンでの経験が次の保護個体に生かされて
いるそう。


この写真は二度目におとずれたとき。
耳のような小さな羽角が立ってます。これが小耳の由来みたい。
小さな耳をおったてて、彼女は怒ってます。
何コイツ、見かけないわね、
あんまり近づかないでよ、
「シャー!シャー!」
猫みたいに威嚇されました。
なんだよー、ちっちゃいクセに−。
と、思って不用意に手でも出そうもんなら、
彼女のひと噛み、もしくはワシヅカミで
きっとすっごい痛い目に合うんだろうな。


いくらフリーフライトしていても、
基本、ヒトにはなつかないんです。猛禽類は。
飼育員さんに慣れてきただけ。




そして基本、ワタクシはあんまり名前のつけられた個体に
思い入れしないようにしています。
ふだんは。
でもねえ、こう威嚇されたりしてしまうと


たまらんです。
もともと猛禽類好きというのもあるけれど
「コミタン」に愛着を持ってしまった。まいったな。


と、この怒り顔のコミタンを見た某先生が
「コミタンに似てますよね」とワタシの顔見て
言ってました。
って、どこかに書いたらそれ見た人も
「似てるよね」
とのこと。
なんだろ。どこがだろ。
まあ、何となく察しはつくけれど。


ギャー
とコミタンはしきりに鳴いていたな。
ワタシも時々ギャーっていいたい時があるけどね。


コミミズク(円山ではユーラシアワシミミズク)のフリーフライト、
見る機会があればおすすめします。
本当に、音を立てずに
飛ぶんです。



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