2013年10月30日水曜日

詩と水族館のよる。


谷川俊太郎さんが夜の水族館で詩の朗読会をするという。
鴨が葱…というか、ワタシに言わせれば
マツカワがシャリ背負ってエンガワ差し出したかのような
イベントじゃないかと申し込んだら、なんと当選。
閉館後のすみだ水族館へ。
谷川さんがペンギンたちの前で
手に取ったのは学生のころにヒトメボレして買った
「ペンギンのペンギン」という本。うれしい。

リクエストを求め、こぢんまりとした客席から「朝のリレー」があがる。
「ああ、今日は新しい詩を集めた本しか持って来てなくてね。
古い人気のあるのはかぶるから、新しい本には入れてないんですよ」
と、かわりにネスカフェのCMではないんですが…と
違う「朝」の詩を音読。
ときどき「こえーーー」っと寝付けないペンギンが合いの手を入れて
場をゆるませる。

朗読ばかりでも何だからと、後半は谷川さんへの質問箱に。
洒落っ気のある死に際の話に笑ってしまった。
詩からは気持ちが伝わり、目の前にすると緊張感を与えてくれる存在、
80になっても「おじーちゃん」ではなく素敵な同時代の「おじさま」でした。


都会の水族館らしい夜のもよおし。
主役を迎える前の飼育員さんのおはなしも
興味深く、とてもあたたかい
Bedtime Storiesのようなひととき。
ケンカしてても仲直りできそうな。

オットセイもうつらうつら。

北海道の動物話じゃないけれど、
「水族館と詩人の夜」がとても心地良かったという
おはなしでした。

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