2010年9月14日火曜日

小樽にて、毒とあざらし。

ゴマフアザラシ(胡麻斑海豹、Phoca largha )
前にイラストエッセイで描いたトッカリ(あざらし)。
鼻セレブでもお馴染みのゴマフアザラシを(あらためて)見た。
いくら科学がすすんでも、ボックスティッシュの最後の数枚になると
ゴソッと出てきちゃうのは改善されないのかしら。

週末、小樽に行ってきました。

カエンタケ

トリカブト

祝津の方から赤岩、オタモイへと続く、探勝路から
山中海岸までの山道をガサガサ歩きました。
わあ、サンゴみたいな植物。と思って撮り、帰ってきてから
写真を見てもらったら猛毒キノコ。
汁にさわっても皮膚がただれるらしい。
好奇心発揮しなくて良かった。

下の藤あや子的妖艶なのは、鳥兜(Aconitum)ですね。
みなさまご存知の毒性ありです。


アカヤマドリタケ?
で、これは絶対毒性のあるダッチパンだ。と思ったキノコが
(おそらく)食用だったり。
遭難してもキノコには手を出せないなと実感。

毒といえば、


マムシ。
いるものなら見てみたかった。
獲物の熱に反応して(ピット器官)すばやく襲います。
ヒトの目視よりも反応が速いのだとか。
ピット器官の応用でサーモグラフィーができた、なんて
話もあります。
もし咬まれたらどうしたらいいのか。調べておこう。

これくらい凶悪な絵を描いてみたいもんです。


やあ、久しぶり。円山生まれのマル。ゴマフアザラシです。
この角っこがお気に入りらしい。

最初、どれがマルかわからんと言っていたら
俺だよと、アピールしてくれました。


すぐそこにいるけど、手は出さないで。
咬まれたらもうこんな展示はしてもらえないかも。
トドのガンタロウ氏。みずから水族館にやってきた個体。
帰りにちらりと、おたる水族館へ行って来ました。
ここもいろいろ見所ありますが、
やはり海獣を見てもらいたい。ちょっと離れてますが。
世界一かもしれない飼育頭数のアザラシたち。
群の迫力と意外な動きに感動しました。
トドもいっぱい。
オス・メス・こども、
あの個体差は同じイキモノには見えないわ。
鳴き声、知ってる?
コーラ一気飲みした野球部員みたいな「ぼえーーー」です。


見逃しがちなセイウチ。これも必見ですぞ。
って、
あれ?

こどもセイウチが、熟睡してる。こんなにグッスリ、いいのかしら?


これでいいのだ。
と、チョウザメ。


2010年9月6日月曜日

恋するバットディテクター。

バットマンって、フツーの人間ですよね。特殊能力じゃなくて金持ち?

コウモリ、モモジロコウモリ(蝙蝠、Chiroptera、M. macrodactylus)

まだ9月なのにハロウィン。手持ちのコウモリイラスト(しかも3年前に描いた)。

コウモリを見たくて見たくてね。

大阪に住んでいた子ども時代は、夕方になるとあちこちで
群れ飛ぶのを見たんだけど。
そうそう、家族が寝静まった深夜に寝室でバサバサ音がして
父が何物か見えないまま、新聞紙でくるんで捕獲。
懐中電灯で照らしたら、
ネズミみたいなカワイイのが「キー!」って怒ってたの
見たこともあります。一度じゃなかったな。

北海道で見たことなかったから、いないと思ってました。
そしたら雑誌「ファウラ」でコウモリ写真家の中島さんが
北海道のコウモリを連載してはる。
ええっ、いるのー?って思ったら見たくなりました。
私物の日本手ぬぐい。蝙蝠柄。粋でしょ。
その中島宏章さんが第三回「田淵行男賞」を受賞、講演会があるというので
行ってきました。そこで聞いたのが「バットディテクター」の話。
ヒトには聞こえないコウモリの超音波を可聴域で聞かせてくれる機械。
これがあれば近づいてきたのがわかるんだ!
(前に木登りのsatocさんが話してくれたのはこの道具のことかー)

するとイキモノ先輩のmeroさんより朗報。ほぼ月イチ、
ガイド講座で出かけている
幌別の「ふぉれすと鉱山」にも「バットディテクター」があるらしい。

そこでコーザンに企画を提案、ガイド講座の補講&今度の演習の
下見もかねてガイドしてもらうことになりました。
Yee-haw!!

さーて、コウモリは見つかったのか?続きはコチラから
ごらんあれ。最後に王子付き。


2010年9月1日水曜日

スズメバチ対策とハラッパスイッチ。

スズメバチの仲間、オオスズメバチ(大雀蜂、Vespa mandarinia)

はー。千石先生の講演会、
感動しました。
だって、ねえ、そういう世代ですから。ってだけじゃなく、
今の学生も釘付けにしちゃうパワーが言葉に
こもっていました

生物多様性。
いろいろ、つながってるってことです。つながってるから
多様になれるんですね。


とまあ、講演会リポート楽しみにしてますという
声もいただいてるのですが、
今週は今伝えたい虫の話。

今年、蚊多くないですか?

蚊だけじゃなくハチも多いらしくって。

しかたないですよ。
なぜかこの札幌でも残暑がまるでバリ島なみ
ですから。スラマッパギー。
って、気温だけの要因かどうかは
わからないけど。虫が多い。

というわけで、
とある講座(後で説明)で
習ってきたスズメバチの話をします。

ハチ系アニメの影響か、上のイラストのように
(種の同定はしないでね。オオスズメバチ風です)
どうしても悪役顔にしてしまうスズメバチ。
いやね、実物見てもかなりのコワモテです。
もしくはストームトルーパー。

道内には大きいのから順に、
オオスズメバチ、コガタスズメバチ、
ケブカスズメバチ(キイロスズメバチ)、
モンスズメバチ、チャイロスズメバチなど
がいます。
コガタったって、2〜3cmはあります。
巣が小型だからコガタですって。
ちょっとまぎらわしい。

巣は軒先や樹にぶら下がってるイメージが
強いけど、オオスズメバチのは大きくて
重いので地中に作られるんですよ。
そして刺すとき、毒液を注入してきます。

なにはともあれ対策法です。
(これ以外にも追加や訂正など情報あれば
お知らせください)

●黒い服はNG?

ハイ。ただし、何でもかんでも黒を襲うのじゃなく
巣に危害を加えるとみなした黒いヤツを
狙うそう。じっさい、危害を加えるつもりが
なくても知らずに近づいてることもありますから。

血を吸う虫と違って、
ハチたちは、刺したいんじゃなく、
自分の家族を守りたいんです。

以前、紺色の車内にいたら「ガツッガツッ」っと
体当たりされたこともあります。
黒っぽい色はご用心、です。あ、黒髪の乙女は
帽子もね。

●カチカチ音がするよ。

それ、ケーカイケーホー発令です。
おそらく、飛びながら(飛び方は蛇行)
怒ってます。
これはワタシも何度か経験しているの
ですが、本当にカチカチ音をたてます。
巣に近づいちゃってるのですね。
あのときは
自己記録最高の速度が出ました。

●どーやって逃げる?

そーっと、騒がず、でも素早く
その場を離れましょう。
頭を低くしてね。

●とまっちゃった!

容赦なくたたきつぶしましょ。
けっして追い払ってはいけません。
仲間を呼ぶとも言われてます。

一番いいのは襲ってきたのを
バトミントンのラケットで
スマッシュ!
キャンプでも遊べるから車に積んでおきましょう。
もしくは「ワイは猿や!」な感じで背負って
みますか。
パスタの湯切りにも使えるし。

●刺されちゃったー!

口で吸ったりしちゃダメですよ。口中の傷から
毒が入ることがありますから。
ポイズンリムーバー(毒吸い出し器)があるといいですね。 
http://eco.goo.ne.jp/nature/ecocamp/mame/vol40/
↑アウトドアでのファーストエイド。

講師の先生は、ついこないだチャイロスズメバチに刺されました。
水で流しながらできるだけ
傷口をしぼったそう(毒と血液を流した。それでも腫れたって)。

チャイロって珍しいから、刺されてうれしかった〜って
話してたなあ先生…。
さいきん、こんなタイプのツワモノとばかり出会います…。

で、皮膚科に行きましょう。
そこで抗体検査。


自分がリーチかどうかわかります。

もし、抗体ができていたら人生のスズメバチリーチ
(ちょっと脅します)。

次に刺されて何もしなければ、
アレルギー反応(アナフィラキシーショック)が
起きる可能性があります(血圧が下がってキケン)。

抗体ができたら注射(血圧を上げる)を
10〜15分以内に打たなきゃいけません。
くわしくは検査した病院に聞いてくださいね。

検査しないで症状が出て、
いざ病院に行っても、即対応してくれないこともあります。
「問診票にお書きください」なんて
受け付けてるうちに……なんてこともあるので
刺されたら
まず
検査、です。

あ、今まで何度か刺されたけど平気だから〜って
ツワモノも、一回目で抗体ができなくても
二回目で出来ることもあるので、
三回目で死なないように検査しておいてくださいね。

ミツバチの仲間は好き。エゾオオマルハナバチなどは
ブローチのようにとまってほしいくらい。
バッタも好き、つかまえるのが。

ミツバチには何度刺されても(嫌だけど!!)平気なんだ
そうです(ミツバチの方は一度刺したら死にます。
スズメバチは何度刺しても自分は死なず、かぎ爪のような足で
対象を押さえつけザクザク刺します。ひょー)。

まあ、
虫が飛び回るとつい「やだー」って手で払いたく
なる婦女子も多いでしょう。
が、
ハチは払うと
「攻撃サレタゾ、反撃スルゾ!」と
みなされるので、じっと通り過ぎるのを
待った方がいいでしょね。もしくはその場を離れる。

スズメバチはだめよ、逃げるのよ。静かに、ただしマッハで。

スズメバチ活動シーズンは10月に入るまでは
続くので、どうぞお気をつけください。


上の絵にべスパを描いたワケ、もうおわかりですね。
べスパとはスズメバチのこと。
べスパと言えばピアジオ社。
ピアジオと言えば私のモペッド、Ciao。

黄色でハチみたいで
遅いのにブンブンいいます。
もう何年も乗ってない…。
こんなにカワイイのに。

あ、いつでも売ります。




そーんな虫話を聞いてきたのはどこか?
ハラッパスイッチとは何か?
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