2010年6月30日水曜日

フクロウ親子を見た。野鳥(ヒナ)の保護について知った。

エゾフクロウ/フクロウ(梟、Strix uralensis coreensis)
◎ヒナを拾わないでキャンペーンのお話は後半に
(鳥好きに教えたい、ヒナの話と、めずらしい写真)。
まるく、しかくく、のびたり、ちぢんだり。
どんなカタチでもフクロウはフクロウ。

更新が空いてしまいました。
エゾシカとか江別とか登別とか栗山とか
FIFAとか、そんな日々を忙しくしておりますです。
(だって愛しのSアナが実況なんですもの!寝不足)

 散策友達の後輩B先輩はカメラが好きで、
この前も野幌森林公園で撮ってきたよと写真を送ってくれた。
エゾフクロウじゃないか!
「いいね、いいよね、自分だけいいよね」と言わんばかりの、
ワタシの念が苦しかったらしく、
先日、「行きましょうよ」と乗っけてくれた。
駐車場につくと、いるいる。バズーカレンズの愛好家たち。

みなさん優しくて、ほら、あそこ、あそこにいるべさと。
そのうち、見つけ上手リーダーが自然に生まれ、リーダーは
次々やってくる「見たい人」に、ほれ、あの、
こっから見えるあの木の、Vになったところの、ほれ、え?
わかんねって?いや〜、木ぃ説明すんの難しいわ。
みたいなことになっている。

いや、わかんねって。だって、保護色ですもの。
エゾフクロウは。

ただ、そのリーダーオジサマのおかげで、
はじめて野生のフクロウを見ることができた。
 どこにいるかな?正解は次の写真で。
B先輩によると、もうひとつポイントがあるという。
散歩がてら行ってみよう。
さて、まともにフクロウの写真は撮れたのか?
そして、こんなシーン初めて見た!の「ヒナを拾わないでキャンペーン」の
お話もあわせて、「もっと読む」で。

ちなみに観察した日は2010年6月13日。

エゾフクロウはフクロウの亜種で、南の個体より色白。
昼は枝の上なんかでジッとして、夜にネズミや虫なんかを
捕食しています。
なので真っ昼間に訪れた私たちが見たのは
夜の御商売に出掛ける前の休憩中。

ちなみに先ほどの写真は遊歩道からけっこう距離のある場所。
見つけ隊リーダーオジサマの指示通りにのぞいて見て
みつかりました!肉眼でも見えます。
さっきの写真をズームすると…

わかる?いるでしょ。人生初野生下のフクロウ。
ここでは親鳥とヒナが数本の木を隔てた距離にいました(この写真はヒナ)。



で、散歩を続けましょう。
B先輩の指示のもと森を進み、ひとり撮影されている
男性がいたので「どーですか?いますか?(ささやき)」と。
するとここでも親切に場所を教えてくれました。
こちらも親鳥とヒナ。
さっきもそうだけど、ぴったり同じ木ではなく、
少し離れた木に留まっています。
さっきの個体よりも近いわ。

成体の親はほとんど動かず、木と同化するかのように
ジッとしていて見つけづらい。
でも幼鳥はさすが幼い。「ジッとしてなさい!」
って怒られちゃうくらい落ち着きがなく、
動くのですぐに場所がわかります。
上の絵のモデルはこれ。

のびのびのびーって、ろくろ首のように、にゅいーんって
全身のびてた。で、後ろ向いたり、ふくらんだり。
今だけのポヤポヤの羽毛でね。


親は近くの木で動かず。この姿なら知恵の象徴や森の賢人と
言われるのもわかる。

このように、親鳥はヒナを認識できる
場所にいます。
そして見守っている。
そのことを猛禽類の保護復帰活動しているJRFさんのところで
知りました。「ヒナを拾わないでキャンペーン」 のお話です。

フクロウのヒナは孵化から約1カ月くらいで巣立ち。
この写真を撮った6月ころになると、
フクロウだけじゃなく色んな鳥のヒナが、
飛ぶ練習をしています。ヒトから見ると
危なっかしい。黄色いカバーのランドセル
背負ったピカピカの一年生みたいなもんですから。
するとこの時期、
木から落ちて地面で途方に暮れている(ように見える)
ヒナを保護してしまうケースが増えるのだとか。
実はこれ、保護と言う名の誘拐なようです。

JRFさんブログから一部抜粋しますね。
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この時期 雛の保護が多くなる時期ですが…
万が一 (怪我をしていない)雛が地面にいるのをみつけても、
連れて帰らないであげてください ね。

巣立ち雛は、飛ぶ練習をしている最中です。
最初はうまく飛べず地面に落ちたとしても、親は必ず近くで見ています。
地 面に落ちたとしても、一生懸命、自分の力で木に登っていきます。

そんなフクロウくんのことを
野鳥のすばらしい写真をたく さん撮っていらっしゃるカワセミコさんが
ご自身のブログで書いてくださっています
JRFサイトではカワセミコさんのブログ
「続・ふく太郎物語/ヒナを拾わないでキャンペーン」に
リンクしています)
フクロウの雛 ふく太郎くんのメッセージとともに
ふく太郎君が 必死に必死に木を 登っている 貴重な写真が載っています!

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私もこのカワセミコさんのブログの写真を見て驚き、
なにやら感動してしまいました。
さて、ヒナフクロウがどうやって真っ直ぐな木を
登っていくのか?ぜひご覧ください。
あと、その前のフクロウの記事(カテゴリーのフクロウから
探しやすいです)も必見。
いくら夜行性で昼間は眠いからって!
そこまで居眠りしてたら危ないよって
思わず笑ってしまう写真があります。
(カワセミコさんからOKもらったら、リンク貼りますね>貼りました↓)

カワセミコさんブログはコチラ
木登りふく太郎の話と、居眠りふく太郎の話。
こんな写真、はじめて見ました!


ヒトには気づかれない場所で、親鳥はヒナの成長を見ているのだなあ。
実は私も数週間前に考えていました。
もしもあのカラスの子が巣から落ちたら
保護すべきかどうか。
なんか、その答えを教えてもらったようなブログの記事でした。
(いや、ヤツはもう無事に成長して毎朝ギャーギャーうるさいです)
JRFのbiker-vetさん、カワセミコさんありがとう。

円山動物園のサイトにも野鳥の保護について記載があります
一部抜粋しますが、ケガをしている場合や
ヒナ以外の保護についても参考になるので
こちらのリンク先を見てくださいね。
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野生の鳥獣は、ある程度のケガならば自然に回復するたくましさを持っていますので、なるべくそのままにしておいてください。
しばらくその動物を観察し、むやみに手を触れたりせず、元気であればそっとしてあげてください。
巣から落ちたヒナを見つけても持ち帰らず、巣にもどすか枝に止まらせるなどして、立ち去りましょう。
ヒナの場合には、近くに巣があり親がいるはずなので、そっとしておいてください。
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野幌の森では木々も生き物も元気に「おがって」ます。
虫たちも元気で後輩B先輩は何かに刺されて
足がぼっこし腫れました。友人Hもバーベキュー時に
足をブヨに刺されて園山俊二先生によるギャートルズの
お父さんの足みたいになってました。
乙女のみなさん、
やわ肌にご注意を。夏の虫が狙っております。

なんで私、刺されないんだろう…。


4 件のコメント:

  1. 野鳥もそうですが、たしか鹿の子やカモシカとかも、保護と言
    う名の誘拐事件が起きてしまうのだそうですよ。

    とにかく山で出会ったら、そっとしておくのが一番。
    よほど重篤な病気や怪我をしていない限り、人間が下手に手を出さないのがいいと言われています。
    個人的には、怪我をしていても、それが自然なのだから人が手を出すべきではないのでは、と思いますが。

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  2. 今日も会社の芝の上をよちよち歩くハクセキレイの幼鳥を発見。私が近づくと威嚇しながら親鳥の姿もありましたよ。

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  3. muscaさん>私も、人が関わってケガしたもの以外は手を出しちゃいけないと思います。じっさい目の前にしたらアワアワしちゃうけど、たぶん。エゾシカが市街地で子育てしてるとこでは「ああ庭先でバンビがうずくまってる~」で、保護(誘拐)になっちゃってるって言いますもんね。

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  4. meroちゃん>ハクセキレイに威嚇されているアナタを
    想像して笑ってしまったよ。こないだ子ガラスにガーガー文句言われました。側を通っただけなのに。たぶんもう親ガラスは近くにいなくても大丈夫な大きさに成長したのかも。

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